翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

(長命)養生教草 - 翻刻

(長命)養生教草 - ページ 17

ページ: 17

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も仇(かたき)をうてばそれにてよし彼是(かれこれ)いふうちかたきに逃(にげ)ら れては何にもならず所謂(いはゆる)百日の説法(せつほう)屁(へ)一ツとはこれ らのたぐひをいふなるべし昔より我朝に鏡(かゞみ)とする処の 曽我兄弟(そがきやうだい)も工藤(くどう)の居間(いま)へふみこみ見るに前後もしら ずの髙いびき兄弟かほ見合てにつことわらひ今これを うつは寝鳥(ねとり)をとるにひとしとてたがひに姓名(せいめい)を名のり 祐経(すけつね)の枕(まくら)を足をもてはたと蹴上(けあげ)ければ左衛門祐経 おどろきむつくとおき枕刀(まくらかたな)をとらんとするところを兄弟 すかさず切(き)りこみ遂に父の仇(あだ)をうちとりしかども是 祐(すけ) 経(つね)と名のりあひて立派(りつぱ)にたゝかひたるにはあらず又元 禄年中 主君(しゆくん)の仇(あだ)を報(はう)ぜし何某も実は我ひとりにて 仇をさし殺し其上にて一味の者どもを引入れしと きけりこれみな君父(くんぷ)の仇をうちたる英勇(ゑいゆう)忠臣(ちうしん)かくの 如しされば医(い)を業(ぎやう)とするもの何程 医論(いろん)にたけたり とも薬がきかず病が愈(なほ)らざれば一向に其 詮(せん)なし君 父の仇はかたきをうてばそれにてよし医者も病が愈(なほ) ればそれにてよしされば余がいふ処の胡麻の論も其理 にあたるかあたらぬかはしらねど今日まで人毎に喩(ため)し 試むるに其益甚大なれば深く論ずるにおよばず是 則 実地(じつち)の論なり心ある人 等(ら)は製しおきて日毎(ひごと)に