翻刻
用ひおのれが言(ことば)の偽(いつはり)なきを試(ため)し見給はゞこよなき幸(さいは)
ひにしていとよろこばしきことなりさて又保寿散方
中に用ふる処の橙皮【左ルビ:ダイ〳〵ノカワ】唐流(からりう)にては疝気の薬に用ふるの外
格別の沙汰(さた)もなけれど西洋(おらんだ)にては此くすりの効能おび
たゝしきことなりされば短紙のつくす処にあらざるゆゑ
爰(こゝ)に略す
護命丸 此方は友人岡田 何某(なにがし)の伝方にして飢渇(きかつ)
を救(すく)ふの奇薬(きやく)ときけるゆゑ爰にいだして諸人に諭
すさはあれ余いまだ試みざればしばらく後の経験
を俟(まつ)のみ
道明寺《割書:一斤|》 黄精《割書:一斤》 氷砂糖《割書:二十|五匁》 人参《割書:三両》
楮実 茯苓 麦門冬 枸杞 禹餘量《割書:各五|両目》
右九味細末として雞子大(たまごのおほきさ)に丸し一日に三粒ヅヽ白
湯にて用ふるときは飢渇(うゑ)をしのぐこと奇也と聞(きけ)り
雪花菜飯(うのはなめし)の炊(たき)やう
雪花菜(きらず)をとりて水気(みづけ)をしぼり飯(めし)の水のひきゞはの処
へばら〳〵にして散(ちら)し塩(しほ)を少いれてしかとふたを
して蒸(むす)べしうつすとき杓子(しやくし)にてかきまぜて飯(お)
桶(はち)へとるべし分量は米一升に糠(から)五合五勺にて程(ほど)よく食
するとき大根おろしにてくふべし思ひの外 雅(が)なるも