翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

灌水伊呂波歌 - 翻刻

灌水伊呂波歌 - ページ 14

ページ: 14

翻刻

【右丁】 症により禁する時あり施す時あれとも煩はし きを省きて今こゝにはその常法のみをしるすくは しき事は潅水編をみてしるへし   滝【瀧を】うくる法 滝【瀧】を受るには寒中少雪の頃暁時分別てよし とす是は寒を以て熱を発するの謂也抑潅水は 虚弱の人に利有て充実の人に利あらす虚人 は滝【瀧】をうくる前に予か施薬家法の養老散一包を 服し滝【瀧】の水を一口吹て滝【瀧】をうくへしまづ尻居【注】 になり両足を展し足の甲をうたせ膝のまはりもゝの 【左丁】 所までだん〳〵と下より上のかたをうたすへしそれより 安座して目をふさき口をとぢ神仏を拝する がごとく左右のゆびをくみ正しく胸にあて臍の下を はりなるたけ息をこめて肩より頭頂をう たすべし重き病は明け六時より線香一本軽きは 半本朝昼夕と日々三度滝【瀧】を受べし尤重き 症は滝【瀧】にかゝりて最初は寒戦交呀し甚しきは 目を引つけ絶倒する事あり更に驚く事 なかれやはり滝【瀧】にかゝり居ればほどなく気も つき体【體】も自由にはたらき惣身発熱発汗 【注 しりゐ=尻もちをつくこと。】