翻刻!江戸の医療と養生

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家伝寿命薬 2巻 - 翻刻

家伝寿命薬 2巻 - ページ 3

ページ: 3

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【右丁】 こゝろやすきもの おり〳〵はなしに 来りにければ にげたといふ事は おくびにもださす このちうも【先だっても】 みんなの すてた所を わしがいちに ふくで たちまち しよくに    くいつき ふゆぼう こう人【冬奉公人 注①】も はだしと いふやつとてがらばなし いづれもいしやしゆが きどりがなくてはいけませぬ まづすこしのかぜははいどくさん【敗毒散 注②】 そのうへが正気さん【正気散 注③】 ずつう【頭痛】かするなら さいこ【柴胡 注④】せんきう【川芎 注⑤】を かみするせきが てるならそふはくひ【桑白皮 注⑥】 【左丁】 きやうにん【杏仁 注⑦】 みな四時の きにあたり たるもの なれば ふかんきん【不換金 注⑧】 いかぬ事は    なし こゝの所が りやうけんもの【料簡物=よくよく考えてみなければならない事柄】 とかくしよもつに ばかりまかせ しやうぶな もので きつかいは なけれども その人に よりて かけひきのある事これは りやうじがすこしおそふ ござるのにかいからおちぬ うちにこしのりやうじも いらぬものわしなどは おそいぶんはかまい ませぬとみそ【味噌=自慢】をぶちあげる 【右丁下部】 いりやう てびき くさと申 本を ごろふしろ【御覧じろ=御覧なさい】 けつかうな  ものじや 【左丁下部】 わし などは とんと つまるは おかげて   よいが  すこし   くすりが  なずみ    ます【離せない意か】 【注① 江戸時代、北陸・信濃地方から農閑期の冬期だけ江戸に奉公に来る人。】 【注② 近世、広く愛用された売薬。】 【注③ 粉薬の名。風邪に効く漢方の薬。解熱、発汗の作用をもつ。】 【注④ シマサイコの根を乾燥したものを慢性の体熱をとる解熱剤とし、漢方医学では呼吸器病などに使用される。】 【注⑤ 鎮痛、鎮静、駆瘀血、強壮作用あり。】 【注⑥ 漢方の薬物の一つ。クワの根皮。消炎・利尿・解熱・鎮咳剤として用いられる。】 【注⑦ アンズの核の中にある胚を乾燥したもの。薬用。】 【注⑧ 風邪薬の名。室町時代から江戸時代にかけて、全国的に知られた。】