翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

竹斎狂歌物語 3巻 - 翻刻

竹斎狂歌物語 3巻 - ページ 10

ページ: 10

翻刻

【右丁】 道(みち)の事(こと)たらぬ事をかたり長者に伝馬(てんま)な とをこへは。長者ゆるし侍(はんへ)りてさらは竹斎 老(らう)にしる人になり。みやこへの道(みち)しるへ頼(たの) まんなとあれは。にらにはまきりなくよろこ ひいとまこひし。我(わか)屋にこそはかへりけれ   第三竹斎じさんの狂哥(きやうか)の事 其ころ江戸には。事のほかくはくらん【注①】はやり 侍りて。こゝのてんやくもしそこなひ。かしこ の大医(たいい)もけりまくりし折(をり)ふし。竹斎かの をはりにてぐをうちし事をや。思(おもひ)ひ【語尾の重複】出(いて) 【注① 撹乱=暑気あたりによって起きる諸病の総称。】 【左丁】 けん。また火(ひ)にこりぬ心(こゝろ)にて。ひとりか二人か なをしたりけん。大きなるかんばんにものゝ 見事に朱(しゆ)をもつて。やふにかうのものあり くわくらんの名医(めいい)ちくさいとほり入其かたは らに一しゆをそかきそへける   くわくらんに長刀(なぎなた)かうしゆ【注②】ふりたてゝ    てからはをゝしほねきりのいしや とかきつけたりける 【注② 長刀香薷=解熱・利尿に用いられる薬草】