翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

竹斎狂歌物語 3巻 - 翻刻

竹斎狂歌物語 3巻 - ページ 24

ページ: 24

翻刻

【右丁】 急用(きうよう)あれは上(のほ)りまへにまたこそ来(きたり)候へし といひすてゝ。にらみとつれ立。旅宿(りよしゆく)へこそ帰(かへり) けれ。道(みち)すから竹斎よろつのはかなきもの かたりの次(つゐで)に今(いま)ははや。竹わかといへるみとり 子さへありて。ひとかたならぬ。中なるなといひ 出れは。にらみの介さ様(やう)とは今(いま)まてゆめにも しり侍らす。其御子のできさせ給ふこそ よろこはしきわさなり。まことにはらはかり ものたねこそといへるすぢも。世中におほけ れは。随分(ずいふん)竹わかとのゝ事を。心にかけ頼み 【左丁】 たる人の末(すへ)の。たよりともなし。またわかとの のさかへゆき給はん。後(のち)の事をいそかしく事 たらぬ中にも思ひ過(すこ)しせるこそ誠(まこと)に竹斎か 忠節(ちうせつ)の郎等(らうとう)にやと伝(つた)へ聞(きく)も殊勝(しゆせう)なり。それ より。にらみいろ〳〵思ひめぐらすにも。今(いま)此 中(うち)にみやこへおさなひをぐし侍らんも いかゝなれは。にらみか年(とし)ころ水魚(すいきよ)のまし はりをなし候。ともの九 藤(とう)兵衛といふものに 藪若(やぶわか)をあつけける。また竹斎の思ひ人をはに らみ理不尽(りふじん)に中をきらせ侍しにより。互(たかひ)