翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

竹斎狂歌物語 3巻 - 翻刻

竹斎狂歌物語 3巻 - ページ 30

ページ: 30

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【右丁】 ぜんとあきれゐたり。此よしをにらみきく より、もとより物(もの)なれたるものなれは、いかに もして此十かかゝかいへるのいつはりなるかまこ となるかをしらんと思ひしはしあんしてゐた りしか。実(けに)今(いま)おもひ出(いた)したりと、かの十かかゝに 近付(ちかつき)さきほとより仰(おほせら)るゝだん、一(いち)々 以(もつ)てたうり にて候と内(ない)々わたくしも存(そんし)候へとも、てまへいそ かはしきにとりまきれ失念(しつねん)仕(つかまつり)候、追付(おつつけ)わた くし持参(ぢさん)仕 相渡(あいわたし)申さん、こなたは御かへりなされ 此 通([と]をり)御 心得(こ[ゝ]ろえ)給(たまは)れといふ、十がかゝこんほんいつはり 【左丁】 の事なればすぐにわたさせてはわがほねお りたるかひなきとおもひ、もつともさやう にては侍らんづれとも、こなたにはたひこしらへ にて御てすきも有まじければ、わたくしに 給はれ慥(たしか) ̄ニ とゞけ参せんといふ。にらみの介此ふ ぜいをやがてさとり、大のまなこをみひらき をのれめは。かの方よりの使(つかひ)にてはなし。この 竹斎をたぶらかし、金銀をとらんとたくみし なり、なんぢ女(をんな)の身ならずはきつと【注①】申つく【注②】 べけれと此 度(たひ)はゆるしをくといへれば。此かゝあ 【注① 必ず。是が非でも。】 【注② お上へ申し付ける。】