翻刻!江戸の医療と養生

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竹斎狂歌物語 3巻 - 翻刻

竹斎狂歌物語 3巻 - ページ 36

ページ: 36

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【右丁】 なれは。かのしやくとうには金けまじはらね ばならぬといふなるに。ときむねはそがとの といへどもよくそや。金けの有たるやなと ふしんがれば。にらみ一しゆ   すりきり【注①】もしやくとうつくりせましやは    われらも金け二つぶら〳〵 其 外(ほか)の宝(たから)には。夜光(やくはう)の玉に。こまのつの九穴(きうけつ) の貝(かい)あまのは”衣なと。かずしらす。見るがうち に長者のうちにつかはれし。六 蔵(ざう)といへるも の。竹斎 老(らう)にいふやう。さきほと其方に。かし侍 【左丁】 しあま道(たう)ぶく【注②】かへし給へといへは。心得たりと てぬぎてかへしかくなん   かりものゝあまのは”衣まれにきて    やがてかへせはあとはすがみ子【注➂】 なと。いひ〳〵て足(あし)にまかするうちに。みしま にこそはいたりげ【ママ】れ。かの明神(みやうじん)に参(まい)りつゝ。南 無や三島(みしま)の大明神(だいみやうじん)。ねかはくみやこにのこせし 老母(らうぼ)。または江戸にあづけをきし竹若(たけわか)か。行すゑ 守(まも)り給へといふうちにもま□人の事こそは 神(かみ)やうけずもなりにけんと。心はづかしうこそ 【注① 金銭などを使い果たして貧乏になる。財産をすっかりなくして素寒貧となる。】 【注② 雨道服=雨羽織に同じ。雨の時に着るラシャ・木綿などの羽織。】 【注➂ 素紙子=柿渋をひかないで作った白い地の紙子。安価なところから貧乏人が用いた。】