翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

竹斎狂歌物語 3巻 - 翻刻

竹斎狂歌物語 3巻 - ページ 39

ページ: 39

翻刻

【右丁】 さりながら□おもひいれには。まげてひ ちりこをにごらすとも。思ふ心(こゝろ)のえにしある ぬまづの宿(しゆく)に立(たち)やすらひ。ひま行(ゆく)馬(こま)のあ しはやみ。かなたを過(すぐ)れはこなたにあたり て。名におふふちあり。所(ところ)の人にたつぬれは。是(これ)は むかし山王(さんわう)の住物(ぢうもつ)なるを盗(ぬす)みとりてかへり しが。道(みち)すがらあまりおもきにたえずして すてをき侍れは。しらなみのなにたちてかま がふちといへるになり今 ̄ニ ふちのぬしとも なり侍るとかたるにこそ。孔子(こうし)は盗泉(たうせん)の水(みづ)に 【左丁】 かはきをしのぎ曽子(そうし)は勝母(せうぼ)の里(さと)にいり給は ぬとなんいへる事。ふと思ひ出され侍ればとて もとをらでかなはぬ道(みち)なりとも。ちよこ 〳〵ばしりもせまほしきあたりになん有 それよりも。はらをすぎ。よし原(はら)といへるこ そ。かのむさしのゝわかくさのつまもこもれる 町(まち)の名(な)を思ひ出(いた)すも。かりの世の猶ほんなう の雲(くも)をこり。法性(ほうしやう)の月かけは。どこがとちや ら見えわかぬ。やみのうつゝのうかい川。おもひ わたるもかなしけれ。風ふきあ【濁点の位置がずれている。】げのはまより