翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

竹斎狂歌物語 3巻 - 翻刻

竹斎狂歌物語 3巻 - ページ 52

ページ: 52

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【右丁】 にくやうをたのむ僧(そう)なかりしを地蔵(ちざう)に またいのり侍しときいくかといへるあけが たに、あつまのかたより来(きた)る沙門(しやもん)に。たのみ きこえよと遊女のつげありしときに つげにまかせほの〳〵あけに待(まち)たるに東(ひがし)よ り一人の僧(そう)来り、かの僧をまちとり供養(くやう) をたのみ侍りしに、この僧くやうとて、とくび こん【注①】をとき地蔵のかほをなてしに里(さと)人 きもたましゐもきゆるはかりにあきれは て地蔵を清水(しみつ)にてあらひものせしに 【左丁】 またもとのことくたゝりありしとき。いかなる 事ぞとて七日こもり【注②】なとせしつけに、かの とくびこんにて供養せしは。紫野(むらさきの)の一 休(きう)とて 名僧(めいそう)なり。いかなればそのくやうをけがれ たりとて、きよめけるそ、いそきみやこ にのぼり、たつね来れとありしときまた ものごとく供養(くやう)をたのみ侍しとなり。 されどもこれは、頓語(とんご)【注➂】の工夫(くふう)猶(なを)向(かう)上の一 路(ろ) あるところにて凡人(ほんにん)のあしぶみもすまじき ところなりとなをつゝしんてふしおがみ 【注① 犢鼻褌=ふんどし。】 【注② 七日籠り=七日間行う参籠。】 【注➂ 機転のきいたことば。】