翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

竹斎狂歌物語 3巻 - 翻刻

竹斎狂歌物語 3巻 - ページ 6

ページ: 6

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【右丁】 のひ□なく見ゆれ、いしやはたゞ上 手(す)もへた もなしとかくはやりぐすしの。手にかゝらんと しるもしらぬも、みやくをう[か]ゞひ、灸(きう)ををろし て給(たま)はれと、門前(もんぜん)に市(いち)をなし、たてる車(くるま)も多(をゝ)か らんに。いかてしぶとき。貧乏(びんぼ)神なりとも。やはか しりをもとゞめ得んと。こと葉をたくみに、申け れば。竹斎うちうなつき。なんぢかいへる状しる也 さりなからつたへきく。名僧(めいそう)貴(き)僧の無しつのつみ にしつみ、あたらみ【注①】をはかなくせさせ給ふも多(をゝ) し、いかんぞ其なんをひらくに。うとからんや。こ 【左丁】 れみな、前世(ぜんぜ)のくわほうによる事也。我(われ)もむも れ木の人しれず。立身(りつしん)のわさ、おもはぬにしも あらねと。とかく貧乏(ひんほ)神、此やせ法師(ほうし)を氏子(うぢこ) にせまほしくやおほしめしけん。玉(たま)ゆら【注②】もはな れ給はされは。我もめいわく千万(せんばん)也我此つ らき神(かみ)を題(たい)にして。一しゆよみ侍らん聞(きゝ)て少 心をもなくさめよとてとりあへす  遠(とを)のけはいぢにかゝれるちかつくと   ねんころふりのつらきこの神 にらみも此おかしさに談合(だんかう)のしなも忘れて 【注① 「あたらみ(惜身)=死なせたり落ちぶれさせたりするには惜しい、すぐれた身。】 【注② ちょっとの間】