翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

紅葉狩剱本地 - 翻刻

紅葉狩剱本地 - ページ 18

ページ: 18

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取てなげ。諸任が乗たる馬のむながいつかんでゑい〳〵〳〵 と二三間尻ゐにどうどねぢ付《割書:ヤイ|》見事馬にのつ たれば定て武士のきつはしならん。眼(まなこ)が見えぬか法式を 存せぬか。錦(にしき)の小路の中納言殿の御屋形。かくいふは御家 の雑掌(ざつしやう)金剛(こんごう)兵衛 利綱(としつな)。すいさん至極(しごく)な御門に馬を乗 かけ下人原にふみ立させ。ぬつくりと懐(ふところ)手で見ていよふと 思ふか。《割書:サア|》下馬せうかせまいか。但引ずりおろさふかと手ぐすね 引てせめつくる。《割書:ヤア|》公家侍め。太宰(だざい)の大弐橘の諸任を 見しらぬか。禁中(きんちう)の宝釼(ほうけん)平国(くにむけ)の御太刀を拝領(はいりやう) せんと。度々 奏問(そうもん)せし我願叶はず剰。心をかけし世継御 前迄惟茂に下され遺恨(ゐこん)ふかき惟茂が進物に。道をふさ がれ悪口(あつこう)させ。此門内へかき入しを堪忍(かんにん)する諸任ならず。 是へ出してふみくたかせい。否(いな)といはゞ公家でも御所で も乗こんで。やたい共に馬足にかけみぢんにするが《割書:サア|》