翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

紅葉狩剱本地 - 翻刻

紅葉狩剱本地 - ページ 23

ページ: 23

翻刻

まあをのけにどうとふす。なむ三宝と起(おき)なをれば身もひ つたり。土も石もぬれ〳〵と手にさはるあたゝまり。是は扨。たつた 今切たる血(のり)草葉もひたる計也。すは事こそと気もさはぎすべる をふみとめ踏(ふみ)しめ。足にさはるをひつ抓(つかみ)すかして見れは。御家の挑灯 のちぎれ《割書:ハアヽ|》姫君をうばゝれた。《割書:エヽ|》利綱が一生のふかく。おのれ 何国迄とかけ出しが《割書:ハツ|》。我は狂気仕たそうな方角のわきまへなく。 どこをせうどに行事ぞ。先何者のわざならん。《割書:ムウ|》しれた世継御前 が妬(ねたみ)のわざ。《割書:イヤ|》諸任めがきのふの遺恨(ゐこん)と。思案する程気も混(こん) 乱(らん)分別いらぬ思案もない。京中九万八千 軒(けん)。一軒つゝさがせばとて取 かやさで置べきかと。北へ走れはみたらし川の川音の。しん〳〵としてあて もなく東はたつた今来た道。先洛中をとかけ出す足本くらく 賀茂川の。ふかみにだんふとひたつたり。《割書:エヽ|》しなしたりとかけあがり裙(すそ)に雫(しずく) のたるみなく。心計はせきのぼり行もはしるも同じ道。二三町の 間をいつゝもどつゝぐる〳〵と。さしもの利綱十方にくれ。物の見入