翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

紅葉狩剱本地 - 翻刻

紅葉狩剱本地 - ページ 26

ページ: 26

翻刻

宵(よひ)からよふうろたへさせ。すでにじがいをせんとした。姫君にうきめを 見せ。此上 臈(らう)に狼藉(らうぜき)したもをのれら故。返報(へんほう)せずにおかふか。 前に立たは太宰の大弐が郎等。児玉(こだま)の忠太と目利(めきゝ)したかへ〳〵とは あたゝかな。金銀の両替も利をとられねは両替(りやうがへ)せぬ。豆板の児玉 首つりを取てかへんすとくはつと見出す両眼は。新吹のしろかねを みがき。出せるごとく也。《割書:ヤア|》両替にどとはかば姫が胴骨(とうほね)打おつて。疵(きづ) 物をつかませよと引出さんとする所を。もと首つかんでぬつとさし上 ̄ケ めのかるひわるがね。つぶしにせんといふまゝに石にかつはと打付れ ば。かうべひしげてうせにけり。いで残るやつはらに極(こく)印打てとら せんと。するりとぬいて二三人同じ枕に切たをせは。四方へばつとむら 〳〵雀(すゞめ)。鷲(わし)の蹴(け)立るごとくにて跡をも見せず〽逃うせけり。 立返つて乗物引寄しがいの上帯切ほどき〳〵。棒(ぼう)と棒とをしつかと しめて結(ゆひ)合せ。引上見れは《割書:ヲヽ|》天秤針(てんひんはり)口かるめなし。こなたもおもひかな たもおもひ主君の恋のおもにゝ小付。見捨ぬ義理は将のかた入□□□。