翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

紅葉狩剱本地 - 翻刻

紅葉狩剱本地 - ページ 29

ページ: 29

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せば太刀のかねのつゞかん程めつた切の一軍。つゞけや人々《割書:ヲヽ|》おもし ろし尤と。爰にはらつと座を立は。茨菰大手をひろげ。あゝそこつ なり旁(かた〴〵)しばし〳〵とをしとめ。橘の諸任がしわざと世上の噂。いづ れもの了簡(れうけん)さる事ながら。世継御前の御 輿(こし)には鷹巣(たかのす)の帯刀 太郎。禁(きん)中しゆごの武士多 ̄キ中に一人にえらはれたる勇者。御太 刀を預 ̄ツ てひつそふたれば。諸任がきつてかゝればとてみだりに おめ〳〵渡べき様なし。し□【かヵ】も彼帯刀その夜より行方なく。今に ありかしれざるとは爰にふしんの有所。諸任が多勢にかこまれ 御太刀をうばゝれたるやひとつ。まつた此 騒動(さうどう)をかこ付に帯刀が欲(よく) 心気ざし。御太刀を盗(ぬすみ)ちくてんしたるや一つ。有無(うむ)の両義しれざる 中一戦に及ばんこと。禁裏(きんり)の聞え然べからず。涯分(がいふん)先鷹巣めを尋 出し首をふまへて白状(はくでう)せさせんに。御太刀の有所しれぬ事や 有べき。かまへてせくまい〳〵と。いさむ諸武士を押とゞめゆう〳〵と 座したるは。さすが茨菰知行高家老の思案(しあん)ぞ格別(かくへつ)成。かゝる所へ