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またず一門 蓮(はちす)に道引給へ。なむあみだ仏と引 起(おこ)しとゞめをぐつと
さしもくさ。伊吹山へとこがれ行道たと。〳〵し《割書:エイ〳〵|》。手枕〳〵
かたたるござるにひと火すへたや切もぐさ。《割書:サンヤレ〳〵|》。のぼりか下りか
飛脚(ひきやく)文箱足に三 里(り)のたゆる間も。《割書:サンヤレ〳〵|》さんさつけやれ。
手杵(てぎね)かちきね気がるな男の。気もあさ〳〵につれそへば。
かくが心ももみぬきもぐさ。伊吹の里にむかしより。刈(かれ)共つきぬ
させもぐさ身 過(すぎ)は草の種(たね)ならし。夫婦 臼(うす)ばたに息やすめ。
なふ久作さま。こなたひとりは何してもゆるりつと過かねぬ身を持
て。女房子ゆへにかんぱうくづし浮くらう。去ながらまあ四五年。
あの万虎が十二三に成迄じや。持て出た果報(くはほう)でなん万両
もうけふやら。かねとて名ざして持ね共あの子があればこちや
かね持。あまり身体(しんだい)に気をもんで煩(わづら)ふて下さんなと。せなかさす
つていひければ。ほんにあのよな子をうむはかねうむとおなじ事。
そなたの胎内(たいない)は銀山じや。おれも随分(ずいぶん)せい出して。まひとり