翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

紅葉狩剱本地 - 翻刻

紅葉狩剱本地 - ページ 69

ページ: 69

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給へは。是々申其久作が悪心からなすわざ。され共房若様は つゝがなし。殺されたは我子の万とら。くはしきしさいは申されずまづ 奥様此お子つれ。早ふ爰を落給へ。《割書:ヲヽ|》心へたと懐(くわい)中のまもり刀 房若に。さゝする間に女房 戸棚(とだな)の封(ふう)捻(ねじ)切。是此袋はたからの お太刀是が大事渡します。《割書:ヲヽ|》合点と太刀袋追取出んとする 所へ。縁の下より久作 危神(やくじん)のあれたるごとく飛で出。《割書:ヤア|》罪(ざい)人共 昔はむかし今は今。主つらひろぐがふがわるい。面々の立身づく 義理も仁義も入物か。飼(かい)かふ犬に手をくはれ女めゆへに子を 殺した。其上に此太刀ぬつくりと渡さふかと飛けつてひつ たくる。女房すかさずつかみ付申おくさま。此お太刀は此女房が跡から 持て追つかふ。辻(つじ)迄のいて待たつしやれ。早ふ〳〵と気をせけば。 心えたりと親子の人はしつて表に出給ふ。夫婦太刀を引合 夫は片手。女は両手太刀を下にひつすへ。久作ゑせ笑ひ。おのれ がよし千人力あればとてこりや。此脇指て腕(うで)ぶしをきり