翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

紅葉狩剱本地 - 翻刻

紅葉狩剱本地 - ページ 7

ページ: 7

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薄(うす)けふり星(ほし)の光も朧(おほろ)夜や。じこく待 間(ま) のかたねふりさはかぬ有様ふてき也。御 格子(かうし)たかく 明渡し内侍(ないし)命婦(みやうふ)のおもと人。上日の上達部(かんたちめ) 几帳(きちやう)の物見みすのつま。のぞきざゝめきあつ はれゆゝしきころがらかな。此比召れし武士共 が誰か是に及ふべき。いか成 変化(へんけ)も恐(おそ)れんと 声もほのめくそらたき物。たてあかし【注】影(かげ)ほそく すでに夜半(やはん)の時申し。宮中ふけて物すごし 刻限(こくげん)いたれば案(あん)のごとく俄に風おちいな光(びかり) 黒雲うづまき震動(しんどう)し。すはや御 脳(なう)と立さはぐ 惟茂ちつ共さはがす。雲間をきつとねめつく れは形は四足のけだもの。つらは飛龍(ひれう)のごとく ほのほを吹てぞひらめいたり。ひざ立なをし大 音(おん)上。 従(じゆ)四位下 上総(かんづさ)の修良(しゆれう)平(たいら)の朝臣(あそん)。惟茂 【注 立明し。たいまつのこと。】