翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

紅葉狩剱本地 - 翻刻

紅葉狩剱本地 - ページ 74

ページ: 74

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森にやすらひてそれから。さきを見渡せば。沖のかも めや磯辺(いそべ)のちどり。羽(は)音さびしきさゞら波きけばさな がら。夜の雨。たが中立の。文づかひ。花にをりはへ行 鳫(かり)も。 爰の気色(けしき)をわすれかたゝにおち返り。飛かふつばさほの 〳〵と帆(ほ)かけてはしる。とも船も恋の道かやかぢをたへ。 ゆくゑしらはのやばせに渡る。からろのひやうしがかくり。 ころり。から衣。打出(うちで)のはま打出て。見ればゆきゝの袖 しけく人や見しらん見られじと。笠をそらせてよそめ ふる。空にはにじの。色どりて花のゑ付の。鏡山。顔にほ や〳〵秋の日の。さして誰とて恥もせず。かまひはせね ど旅(たび)なれぬ身はとりなりもなをさんとみだけし髪(かみ)の 柳かけしばし。立より給ひしに。是もやつれし旅人の 七つ計のおさなひの手を引あゆみつかれしは母ぞと見えし 柞原(はゝそはら)。木影(こかげ)にお休みなされしは都人と見参らす。ちか比