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そさう【注】な事ながら。余五将軍(よごしやうぐん)惟茂(これもち)様は御在京にて
ましまする。若御存しもさふらはゞをしへてたべとそ尋ける。
金剛(こんけう)兵衛心付。そも何ゆへに尋給ふ。則我々は惟茂の
郎等共。あなたはいづれも御れん中。主君(しゆくん)惟茂は公用
有て信州(しんしう)へ下かうに付。只今いづれもくだる折から用事
あらば同道せん。誰人成ぞと問ければ。扨は聞及し
旁(かた〳〵)にてましますか。我妻は御太刀ゆへ身をはたし世を
さりて羽かびしほれし鷹のへをふさ若とは
此子が事。おなさけあれや人々よ。扨は聞及ぶ
たてわき太らうの妻や子か。いざともなはんいたはしや。
あわれみ給へもろともに。おなじくしほる袖の
露。野路のしのはら。わけゆけはぢんばにつゞくお
のゝしゆく。なじまぬなかもとひとはれすれつもつ
れつ。〽すりはりのとうげはるかに見おろせば今こそ
【注 粗相】