翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

紅葉狩剱本地 - 翻刻

紅葉狩剱本地 - ページ 78

ページ: 78

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申つらん。《割書:ヤ》是成紅葉の下枝に盃(さかづき)をかけ。かなへの下に落葉かき よせ薪となしてくゆらせ。酒あたゝむる此ふせい。林間(りんかん)に。酒 をあたゝめて紅葉を焼(たく)といふ。詩(し)の心をうつせしは詩人(しじん)か哥人か 扨は又。恋する人のたのしみか。花に鶯(うくひす)紅葉に鹿(しか)。こぶに 山桝(さんせう)恋に酒。げにさけは曲物(くせもの)更にゑこそこらへね。絵(ゑ)に かく鶴(つる)も酒に舞(まひ)。蓑(みの)を酒にもかへしそかし。主は誰共 しらね共風流人のなすわざ。とがめはあらじ立寄てくまふか。 《割書:ヤア|》むかふの紅葉の木影(こかげ)を見れは。さもやごとなき上らうの 紅葉にたはふれ遊覧(ゆうらん)有。此人々の酒なんめり。よし誰にも せよ上らうの。深山がくれの紅葉狩。かた〳〵すいさん叶(かな)ふましと。 道を隔(へだ)て山影の。岩のかけぢを過行は。〽げになふ虎渓(こけい)を 出し賢人(けんじん)も。なさけは捨ぬ盃をいかでか見 捨(すて)給はんと。いふ声遠く いつの間に姿(すがた)は爰に忍ぶ摺(すり)。乱れをゆるす竹の葉の。便(たより)に 立寄給へかし。〽思ひよらずや数ならぬ。深山(みやま)にたてる木の下露