翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

紅葉狩剱本地 - 翻刻

紅葉狩剱本地 - ページ 79

ページ: 79

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しづくもならず御 免(めん)あれ〽情しらずや一 樹(じゆ)の影。一 河(が)のながれを 汲酒も。縁(ゑん)あれはとて引とむる〽ひかるゝ袖も〽ひかふる我 も〽さすが岩木にあらざれは。心よはくも立帰る。所は山路のきく の酒何かは。くるしかるべき。〽およそ酒には威徳(いとく)有。うれへを 払ふ玉はゝき。詩を釣(つる)つり針思ふことなくおることなし。ことさら。 秋の葉の。色汲かはす山水に。弓矢は何の御ためぞ思ひ付たり 此山に。鬼すむ成といひなすを。誠と心へたいらけんためな。恐ろし やそれは人のそらこと。又は御身のそらみゝかそもや鬼すむ。 山ならば女をたすけ入べきか。誠や鬼のこもるは安達(あだち)が原 の黒塚(くろづか)。葎(むぐら)生(お)ひてしぐれる宿(やど)の。うれたきに。かりにも 鬼の。すだく【注①】成とは。むかし男のこはざれ【注②】に。女を鬼との捨 ことば。普天(ふてん)の下 卒土(そつと)の中 何国(いづく)か鬼のすみかならん。弓 をも矢をも打折て。捨させ給へまれ人よ。《割書:アヽ|》〽しばらく。 さやうの義にてはなし。落来る鹿(しか)を射(ゐ)とめんための弓矢 【注① 多数が群がる。】 【注② 「強戯れ)=悪ふざけ。】