翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

紅葉狩剱本地 - 翻刻

紅葉狩剱本地 - ページ 83

ページ: 83

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剣ならん嬉しやとらんと立よれは〽なふ〳〵其太刀な取給ひ そ。それには運の候そや〽扨はおことは此太刀の主成か〽いや此 女が身にそひはつる物ならねと。我身はかろき水のあは。うか むはおもき水鳥のお主のためとうきせをふみ。心をくだき くるしむる。ひとつの望有太刀を。人手に渡し参らせは。思ふ お主の出世(しゆつせ)の日を。いつかはみほの松原に天の羽衣(はころも)ぬすまれし。 彼天人の浮思ひはねなき鳥のことくにて。天上せんにも 羽衣なし。地にまたすめは下男也とやせんかくや詮方(せんかた)も。涙の 露の玉かつら。かさしの花もしほ〳〵と。三づに迷(まよ)ふとつたへきく。 其天人の五 蓑(すい)より人間に八 苦(く)有。ましてや女は五 障(しやう)の雲。 三従の霧(きり)ふかきにしたかふべき夫にはなれ。いとしかなしとそ だてつる子を失(うしな)ひし芦辺(あしべ)の鶴。よしあし二つに迷ひぬる。 来世のやみをいかゞせんと只さめ〳〵とぞ泣ゐたり〽にげなき 賤(しづ)の女の身心えがたき詞のすへ。扨は一つの望(のぞみ)とは価(あたい)がほしいと