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御船つく。百済王伝へ聞。小国なれ共日本の神軍。士卒(しそつ)の力を
はげますべしと金城。鉄城四百余か所にかきならべせきるいせきたい
山のごとく。鉾(ほこ)先そろへ矢先をみがいて待かくる〽日本せいは事共
せず船を洲崎(すさき)に乗捨〽のり捨〽乗すて〽乗なし駒(こま)
の手綱をかいくつて。鞍こす波を乗すかしむかふ波をさんづに
さがり。一 鞭(むち)くれてさつ〳〵と乗はなしのりうかめ。むかふのきしに
あがるも有。又は遠矢にゐておとす。矢先はふる雨 降(ふる)あられ
おめきさけんで戦ひしは百獣の洞の中虎のかけるにことな
らず。敵(てき)も味方も入乱れ。切つきられつ追つまくつゝ
鎧(よろひ)の袖を。汗(あせ)にひたしてやれ。扨さて〳〵〳〵〳〵。《割書:ホヽ〳〵〳〵〳〵|》暫時(ざんじ)
の隙もなかりけり。されば日本神力の。住吉現し給へは。八百
万神七千余社 籏(はた)の手に顕(あらは)れ出。神明かぶら矢(や)射(ゐ)かけ
給へは。此太刀おのれとぬけ出て。ひらりひら〳〵切立〳〵三十
余ケ(よか)度の。戦(たゝか)ひに味方は討れず手もおはず《割書:ヲヽ。〳〵〳〵〳〵|》