翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

竹斎療治之評判 2巻 - 翻刻

竹斎療治之評判 2巻 - ページ 26

ページ: 26

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外をかさる事に付てむかし里うはく温公(をんこう)と云(いふ)也 世をいかり邪をねたむの格言(かくげん)に/榥(こう)と云ふ所に/菓(このみ) を賣ものありよく柑(みかん)の持(もち)やうをたんれんして 寒時(さむきとき)より暑時分(あつきじぶん)まてくさらぬやうにもちなし 取出(とりいだ)せはも能々見事にてひかりかゝやき色なと も金色(こんじき)のことなり是(これ)を市に出し置(をき)に/其価(そのあたひ) 常(つね)よりも十/倍(ばい)不となれとも見る人々あらそむ 我がち尓/買(かふ)なり温公(をんこう)も一つかふてわ里てみられ たれはけふりの有やうにて其香もうまそふに 有けり去(さり)なから其中をみれはかれかはひてふる 綿(わた)のことくにて何のうまみ計しやうもなしそこ にて温公(をんこう)よれはさて外は見事にて中には何も なきをあやしんて問(とは)れけるは汝(なんぢ)か賣所(うるところ)のみかん人か いと川て辺豆尓見て祭祝に奉し賓客(ひんかく)に/供(ぐ) するとても里物なとにして祭(まつり)に/奉(たてまつ)り/賓客(ひんかく)の まれ人に/馳走(りそう)すへきに此やうなる外/計(はかり)なるもの をたまして売愚人(うるぐにん)の目くらのやうなるものを まとはする事は扨(さて)々人をあさむく事の/甚(はなは)たひ と云物(いふもの)也といはれたれは売(うり)もの笑(わらひ)て申には吾(われ) 是(これ)を志はさとする事/年久(としひさ)し此業(このわさ)にて吾身(わかみ) を養(やしなふ)也/吾是(われこれ)を人尓/売(うる)に何ともいふ人もなき にそなた計(はかり)/是(これ)を不足(ふそく)せらるゝか世上に/欺事(あさむくこと) をなすものは多(おほ)き事しかも我計(われはかり)にてはなしと いふしやうけい是(これ)を思ふに今いしやは  外をてろふて