翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

竹斎療治之評判 2巻 - 翻刻

竹斎療治之評判 2巻 - ページ 31

ページ: 31

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れたりしかれ共/薬力(やくりき)をよはすれうしのほしへあたら ぬ故(ゆへ)尓/兎角(とかく)する内(うち)に水を呑(のみ)て死(し)にけり井の もとへ落(をち)たるれうしのほしはいかなる事▢ほしなる へきそなれは先(まづ)はしごををろして取(とり)つかせほそ引(びき) 尓て能々(よく〳〵)くゝり/数人寄(すにんより)てはやく引(ひき)上るをれう ぢの不しとは申つき歟(か)/扨皆(さてみな)いしや衆(しゆ)へのをしへとは 如何(いかゝ)/前(まへ)の通(とをり)いしやたる人は煩(わつらひ)をなをし苦悩難義(くのふなんぎ) をたすけいやさんとねても覚(さめ)ても思へ共/諸(もろ〳〵)の病(やま)ひ れうちの薬力(やくりき)ほしへあたらねはかくのことく於さあひ の水(みづ)をのみて死(し)するがことくぞといましめ教(をしゆ)る心也 救(すくひ)たすけんと思ふ心有とても不しをはつしてころし なは天地鬼神(てんちき志ん)の大/目(め)には明(あきら)かに見てきやつは 殺(ころし)たるそと覚(お不)しめして御悪(をんにくみ)有へし謹(つゝしむ)べし〳〵 誠(まこと)に/唐(もろこし)の書(しよ)にも人の命(いのち)を草芥(さうかい)のちりあく たのやうに/麁相(そそう)にするものには天より才災(わざはひ)を あたへ給うふと云(いふ)てあり扨又(さてまた)/熟(じゆく)せさる下手(へた)いしや の救(すくは)んと思ふ心はありて不しへとゞかぬ所を唐(もろこし) の/李仲梓(里ちうし)といふ人はそこぬけ舩(ふね)の舩頭(せんどう)と申 されきいかにとな礼は爰(こゝ)に深河(ふかきかは)ありて加ち にてはわたられす何とか仕(つかまつ)らんと難儀(なんぎ)に/及(および)けるを 彼舩頭(かのせんどう)ふねこき/寄皆々(よせみな〳〵)/此舟(このふ年)に/乗(のり)給へ此深川(このふかきかは) を安(やす)々と向(むか)ひの岸(きし)へ着(つき)てまはらせ▢と云(いふ)/時我(ときわれ) も〳〵と乗(のり)たるに/舩頭(せんとう)ふねこきだして心やすく むかひへわたさんとはげむ折(をり)から中/流(りう)と中ほと