翻刻
申さぬことかとて今(いま)やおそしと待(まち)ける所に/何(なに)かは
有へき取上(とりあけ)はくが加たを打(うち)こしむかひ三げん計(はかり)
とひ出けり竹斎(ちくさい)/手柄(てがら)をしたりとてどつとほめ
てぞ誉(不め)にける
右之品々(みきのしな〳〵)を按(あんず)るに/先懐妊(まつくわいにん)の腹中気(ふくちうけ)あるまし
き事に/非(あら)ずうみちの下る躰(てい)はしぶり腹(はら)の躰(てい)に
見へけるを竹斎(ちくさい)は腹中(ふくちう)の子(こ)たうがさを煩(わつらふ)と見
たて候事こそ奇妙(きめう)なれ/腹(はら)の内の事なれは誰(たれ)
ありてさは有(ある)ましき/共(とも)申がたし是(これ)を案(あんず)るに
目にも見へぬ所なれは口にまかせて腹(はら)のうち
の事をも路〳〵の/煩(わつらひ)に付/皆(みな)人たちのす白(はく)のせん
きの徒かへのかたまりのと我(われ)がちに/評判(ひやうばん)有に