翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

竹斎療治之評判 2巻 - 翻刻

竹斎療治之評判 2巻 - ページ 36

ページ: 36

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是は年(とし)の功(こふ)と云(いふ)ものか又は病功(びようこう)といふものか学(がく) 力(りき)ならして薬のきくといふも覚束(おほつか)なき事是も 不審(ふしん)也此二つの不審(ふしん)をあれこれの人に/問(とひ)ぬれ と佐々里と埒(らち)の/明(あく)やうにとく人は希(まれ)なるがそ なたは何(なに)と心得たるそと尋(たつね)られしそれかし若(じやく) 年(ねん)の/時分(じぶん)此ふしんを聞(き)く也是は尤(もつとも)の事/能不審(よきふしん) にて候いかさま道理(たうり)あるへき事にて御座候さ れ共さゝ里と埒(らち)の明(あく)やうには申かたし学問(かくもん) ありても薬(くすり)のきかぬはいかさまきてんのはたらか ぬゆへなるへし学力(かくりき)なくて薬のきくは年(とし)の 功か又は病功(びようこう)といふものなるへしと云(いゝ)て年を経(へ) ぬれ共いか様道理(さまたうり)のつまりたる事こそあるらめ とかた心にかけて年をおくり書物(しよもつ)をみるたび事 に気(き)を付(つけ)ぬる時に/有増(あらまし)ひらくる事なりとて かたられしを書付(かきつけ)ぬる 先(まづ)いしやたる人は医書(いしよ)をよまひて叶(かな)はぬ事を 霊枢(れいすう)と云/書(しよ)の史崧(しすう)と云人の題(だい)に申されしは それいしやは医書(いしよ)をよむにあるのみいしよをよ みても医(い)をなす事のならぬ人はあるへしいまた あうしいしよをよまずして医(い)をなすものはあ るまひと書(かく)れし也是を見れは彼書物(かのしよもつ)を沢(たく) 山(さん)によみても薬(くすり)のはたらきのなきは医(い)を得(とく) 道(たう)せぬ人なり又/医書(いしよ)をよまひては何(なに)にもと つひて医(い)をなすへきやほつてもならぬ道理(たうり)也