翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

竹斎療治之評判 2巻 - 翻刻

竹斎療治之評判 2巻 - ページ 37

ページ: 37

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又/有(ある)御/方(かた)の仰られしは歌学詩学(かかくしかく)は日々(ひゞ)に/文字(もんじ) 言句(ごんく)をみがく所々そのまゝなり医学(いかく)と云(いふ)ものは う川とゝ学(かく)してはならぬ事/其文字言句(そのもんじごんく)を学(かく) して後/病人(びようにん)に/臨(のそみ)て発用(はつよう)の術(じゆつ)とてそ礼〳〵の 病人(びようにん)を見分(みわけ)てなをす様(やう)にするが肝要(かんやう)なり 是(これ)を発用の/術(じゆつ)に/達(たつす)るといふてたとへは刀脇(かたなわき) 指(さし)の目利(めきゝ)を習(ならふ)ものがはしめは書物(しよもつ)にて其き つかけをならひ後に/直(じき)に/刀脇指(かたなわきさし)にむかひて 少(すこし)もはつさぬかことしかくのことくなれはその 習(ならひ)得たる素問(そもん)も本草(ほんさう)も皆(みな)まことゝなるなり 又発用の術(じゆつ)に/達(たつ)せねは彼(かの)刀脇指の目(め)きゝを はづすかことく薬(くすり)つかひかすつかりかはりとはつ れて病(やまひ)かなをらねは素問(そもん)も本草(不んさう)も皆(みな)うその様(やう) 尓なる也そ礼はあの方にはうそはなけれとも此方(このはう) の下手(へた)ゆへにうその様(やう)になすなりたとへは 占(うらなひ)の/下手(へた)が卜筮(ほくぜい)とてうらなひするには是(これ)より 上はなきものなれとも下手(へた)ゆへにあはする事か ならひていらぬも能々ないものにすると同事(おなしこと)也 と御申ありき然(しかれ)は医書(いしよ)をよみてさへならぬもの のあるによまひては何(なに)とて薬師(くすし)のなるべきや 是(これ)にて二人のあらましは聞(きこ)へたり然共(しかれとも)/不学(ふかく) の仁(じん)の薬(くすり)のはたらく事のあるは如何(いかに)といへは東(とう) 破(ば)と云人の言(ことば)にも若(もし)わかまゝなる新意(しんい)を出(いだ) して内経難経(だいきやうなんきやう)の旧学(きうかく)をすてゝ何(なに)の用(やう)もな