翻刻
【右丁】
産後にもみそ汁(しる)好む人ならば
すいてもさのみ苦(くる)しからまじ
産後にはまづしらかゆをすゝむへし
脾胃を和(やわら)げ気力(きりよく)増(ま)すなり
さんの後もちひ【餅】をこのむ人ならは
やはらかに煮(に)て用(もち)ゆべきなり
【左丁】
夏のさん籠(かこ)によりそひもたれなは
心ゆたかにいさきよからん
冬のさん籠に火(ひ)ををきよりそへば
心ゆるりとさむさよげ【注】ぬる
さんの後気をしつむるにしくはなし
伽(とぎ)のおほきをさのみこのむな
【注 よぐ(避ぐ)。よける事。室町時代末期から近世中期頃まではヨグと濁る撥音があった。】