翻刻
【右丁】
して其(その)理(り)を得(え)がたく其 品(しな)を
覚(おほ)ゆるにいとまあらず。しかあ
れは三十一文字(みそぢひともじ)の哥(うた)の詞(ことば)に
つゞり。是をおほゆるにやすくし
て其ことはり耳(みゝ)にちかし。往年(としごろ)
このゑぜこと【ゑせごと、似非言の濁点ミスヵ】の百 首(しゆ)を懐(ふところ)にして
【左丁】
身をはなたず。しかるにかたへなる
朋友(ほうゆう)のいへらくわれひとりの
ためもさる事なれと。かはかりの
事だにしらぬ児女(じしよ)のもてあそ
びにもなさば。をのづから見おぼ
えきゝうる事もあらむ。されば