翻刻
□し該地士民救恤の資に充てしむ是より先き
昨年十一月琉球属島宮古島人六十余名台湾に
漂到し小田県の平民と前後残害せられたる事
に関し是歳七月廿八日鹿児島県参事大山綱良
は問罪出師の議を立て以て上書す其文大意曰
琉球国昔より本邦に服属し甚た恭順を尽す然
れとも其国遠く南海の中にあり其俗固陋を免
れす 皇朝一新の時に至り至其風花及ひ難
きを以て今春県下士族伊地知某等として諭す
に 朝廷の意を以てし陋習を変革せしむ国
王亦能く其意を奉体し日に開化に赴く然るに
該属島宮古島人去冬台湾に漂流し舟中六十人
の中別紙報告の如く《割書:別紙此|ニ略ス》暴殺せらる残虐の
罪暫くも容すへからす因て今伊地知某に命し
上京して詳かに其事を奏問を伏して願くは綱
良 皇威に□り問罪の師を興し謹て軍艦を
借り直に彼か巣窟を指し其巨魁を殲し上みは
皇威を海外に張り下は島民の怨恨を慰
せんと欲す云く《割書:因ニ云先是井上大蔵大輔琉球|ノ版籍ヲ収ムルハ当務ノ急タ》
《割書:ル旨ヲ建議ス正院之ヲ左院ニ下問セラ|ル其答議数条アリ其文爰ニ略ス》九月