翻刻
深く感佩云々と又前きに上京せし使臣尚健等
懇請して曰毎歳新正
天長節等鹿児島県庁に由て慶賀の礼を修むる
ことを得せしめられたれとも書翰のみにては
誠を表するに足らす願くは土産の軽品たも献
上することを許され給まはんことを是れ藩主
の□裏なりと外務省は即ち許可するの指令を
下せり又是年十月琉球藩の負債二十万円は政
府に於て員担せんことを諭す藩吏は一旦其旨
を拝し更に東京に於て借り替へ其弁償は猶藩
の引受とし政府の保証を得は却て便宜なる旨
を申す政府之を聴し即ち大蔵省に於て保証を
興へらる本年征蕃の挙たる畢竟琉球難民の為
め保護上止を得さる義務に出て巨万の軍費を
糜し処分せられたるものなれは該藩王始め
朝旨拝載速に上京謝意の礼を修むるは当然の
事なり然るを従来清国との関係あるに泥み知
てしらさるの姿に因循せり此際藩王の上京を
命せられ諸般の教諭をもあらせられ度場合な
れとも固陋因習急速の運に至るましく因て先