翻刻
半大隊を率ゐ参謀本部よりは特派参謀益満大
尉軍医補脇屋端等皆鹿児島より同船し廿五日
琉球那覇港に達し廿七日首里城に入り藩王《割書:病|猶》
《割書:未|癒》代人今帰仁王子等を召し達書を宣示せり其
一は琉球藩を廃し更に沖縄県を置かるゝ事其
ニは去る明治八年五月廿九日並同九年五月十
七日を以て達の条件共に使命を恭ます実に差
置き難き次第に依り廃藩置県被 仰出云々の事
其三は尚健尚弼特旨を以て華族に列せらるゝ
事其四は尚泰至急出京あるへしとの事及ひ旧
琉球藩吏旧藩事務取調申付等の件々を読み渡
し次に廃藩に由り彼れに於て処置すへき条件
を挙て指示し曰来る三十一日正午十二時限り
居城退去東京へ出発まては嫡子尚典の邸へ仮
住すへし但居城は在営所長に引渡すへし曰県
令に対し土地人民其他旧藩の管轄に属したる
諸般引渡しの手続を為すへし曰土地家屋倉庫
全般船舶其他諸物件公私の分別を為すへし曰
東京へは来る四月中旬の郵便船を以て出発す
へし曰今度旧藩王の上京は如何なる事故ある