琉球・沖縄の世界を翻刻する

コレクション: 琉球大学所蔵 琉球・沖縄関係資料 vol. 1

南島紀事 下 - 翻刻

南島紀事 下 - ページ 54

ページ: 54

翻刻

も名代を立ることを得す曰旧藩王上京に付て は旧政務引渡し及ひ取調の事務は旧藩吏に命 し代理せしむへし云々と令し次に旧藩所蔵の 文書中政府に於て必要とする所のもの悉く之 を出すへき旨を諭し随行員をして其所蔵の場 所に就き封鎖を施さしめ警視官をして四方の 城門を鎖さしめ歓会門一所を開き巡査をして 之を監せしめ更に属官に命し該門出入の物件 を検せしむる手順を為し畢て退城せり是日処 分官は旧藩民一般に告諭書を発し明治八年以 来発せられたる 朝命を遵奉せさるより理勢 止を得す遂に廃藩の処分に及はれたれとも旧 藩王の身上及ひ一族の如きは優待の処分あり 士民一般の身上家禄財産営業の上に於ても勉 めて旧慣を存し旧藩政中苛酷の所為又は租税 其他重歛なるものは追て詮議の上相当寛減の 沙汰あるへきに依り世上の流言浮説に惑わす 各自業を安んすへき旨を示せり次に県令心得 より廃藩置県県庁は首里に被置但当分那覇西 村内務省出張所に仮の県庁を開く旨を達せり