翻刻!江戸の医療と養生

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養生一家春 - 翻刻

養生一家春 - ページ 12

ページ: 12

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【左頁】 ある人(ひと)の云(いは)く去年(こぞ)の春(はる)杏霞(けうか)の芳園(はうゑん)に遊(あそ)ひ生(せい)を養(やしな)ふの道(みち)を 得(え)しより神(しん)旺(わう)【左に「サカン」と傍記】し気(き)豁(かつ)【左に「ホカラカ」と傍記】なる事(こと)を覚(おぼ)えて旧来(きうらい)の癥(やまひ)【左に「ヂビヤウ」と傍記】を忘(わす)るゝ 事(こと)半(なかば)に過(すき)ぬ愈(いよ)〳〵此(この)道(みち)を守(まも)り長(なが)く此(こ)の術(じゆつ)を修(しゆ)さば必(かな)らす 天寿(てんじゆ)を保(たも)たん事(こと)疑(うたが)ひなし敢(あへ)て問(と)ふ養生(ようぜう)の道(みち)男女(なんによ)其(その)差別(さべつ)あ りや否(いなや)と嗚呼(あゝ)君(きみ)学(まな)ぶ事(こと)篤(あつ)く思(おも)ふ事(こと)の深(ふかき)にあらずんは争(いかで)か 此(こ)の博愛(はくあい)の問(とひ)に及(およ)ばん哉(や)予(よ)謹(つゝし)んで其(その)概(おふむね)をしるし答(こた)へて云(いは)く 春雨(はるさめ)の別(わけ)てそれとは降(ふ)らねどもうへる草木(くさき)の己(おの)がさま〴〵古歌 生(せい)は万物(ばんぶつ)一体(いつてい)なれども各(おの)〳〵/禀(うく)る所(ところ)の器(うつは)に随(したがつ)て柳(やなぎ)は緑(みど)り花(はな)は 紅(くれな)ひの色々(いろ〳〵)に其(その)養(やしな)ひの道(みち)を異(こと)にするのみ夫(そ)れ人(ひと)は万物(はんぶつ)の霊(れい)に