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【右頁】
しあれば其/養(やしな)ひに理(ことは)りある事(こと)嘗(かつ)て演(のぶ)る所(ところ)の如(ごと)しそれが
中(なか)に男女(なんによ)の稟賦(りんふ)【左に「ムマレツキ」と傍記】は固(もと)より天命(てんめい)にして其(その)道(みち)を同(おなじ)くせさる所(ところ)あり
男(をとこ)は純(もつは)ら陽徳(ようとく)を根(もと)とし常(つね)に剛健(かうけん)【左に「スコヤカ」と傍記】にして善(よ)く養(やしな)ふ時(とき)は其(その)気(き)和平(くわへい)
にして遊蕩(ゆうとう)【左に「ウワツカズ」と傍記】せず血脈(けつみやく)【左に「チ」と傍記】おのづから治(をさま)りて耗散(かうさん)【左に「ヘリチラス」と傍記】する事(こと)なく手足(しゆそく)
康健(かうけん)に耳目(しもく)爽朗(さうらう)【左に「サワヤカ」と傍記】なり孟子(もうし)善(よ)く浩然(かうぜん)の気(き)を養(やしな)ふと謂(のたま)ひ
しも是(これ)なり女(をんな)は純(もつぱ)ら陰徳(いんとく)を本(もと)とし常(つね)に柔順(じうじゆん)【左に「ヤワラカ」と傍記】にして善(よ)く
養(やしな)ふ時(とき)は其(その)血(ち)調和(てうくわ)【左に「トヽノヒ」と傍記】して凝結(げうけつ)【左に「ムスホラス」と傍記】せず気分(きぶん)おのづから開(ひ)らきて鬱(うつ)【左に「トヾ」と傍記】
滞(てい)【左に「コウラ」と傍記】する事(こと)なければ種々(くさ〳〵)の病(やまひ)を生(せう)せず長(なが)く天年(てんねん)を全(まつと)ふ
すべし
血(ち)に余(あま)りあるは女(おんな)の質分(しつふん)【左に「ムマレツキ」と傍記】なれば血(ち)常(つね)に閉(とち)易(やす)く気(き)は常(つね)に
【左頁】
塞(ふさ)ぎ易(やす)し故(かるかゆへ)に喜怒(きど)に触(ふ)れて堪(た)へ忍(しの)ぶ事(こと)あたはす情欲(じやうよく)に
泥(なづみ)て推(を)し開(ひら)く事(こと)あたはず呼吸(こきう)【左に「イキ」と傍記】滞(とゞこ)ふり血脈(けつみやく)【左に「チノミチ」と傍記】運(めく)らずして遂(つゐ)に
病(やまひ)を生(せう)し生命(せいめい)【左に「イノチ」と傍記】を短(みじかく)する人(ひと)多(おゝ)し早(はや)く此(こ)の理(ことは)りを辨(わきま)へ養生(ようぜう)
の道(みち)を守(まも)り安(やす)らけく楽(たの)しみ給ふこそ最(もつと)も愛(めで)たかるべし
故(かれ)女(をんな)の生(せい)を養(やしな)ふ方(みち)は血(ち)を調(とゝの)ゆる事(こと)を本(もと)とすべし然(しか)るに心(しん)の
臓(さう)は血(ち)の海(うみ)と云(い)ふ事(こと)の有(あ)れば先(まづ)心気(しんき)を安(やす)らかにおし鎮(しづ)めされば
血(ち)の調(とゝの)はざる理(ことはり)あり能々(よく〳〵)是(これ)を辨(わきま)へ知(し)りて事(わざ)に誘(ひ)かれ物(もの)に犯(をか)
され覚(おぼ)へず喜怒(きど)のために心気(しんき)を乱(みだ)す事(こと)なかるべし心気(しんき)を乱(みだ)る
時(とき)は血(ち)の動(うご)く事(こと)譬(たと)へば心(こゝろ)に怒(いか)りを含(ふく)めば面(おもて)の色(いろ)赤(あかき)が如(こと)し
体用(ていよう)源(みなもと)一(いつ)なれば気(き)と血(ち)との間(あいだ)に糸髪(しはつ)【左に「ケスジ」と傍記】を容(い)るべからすこも〴〵