翻刻!江戸の医療と養生

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養生一家春 - 翻刻

養生一家春 - ページ 19

ページ: 19

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【右頁】   らし任(にん)?気(き)【左に「ハラノキ」と傍記】を動(どう)ぜざるがゆへなり五月(いつゝき)に満(みつ)るより章門(しやうもん)の灸(きう)   時々(じゝ)五壮(いつひ)七壮(なゝひ)灸(きう)すべし寒疝(かんせん)を退(しりぞ)け陽気(ようき)を運(めぐ)らすがゆへなり   淫房(いんばう)を禁(きん)ずべし五月(いつゝき)頃(ころ)より浴(よく)【左に「ユニイル」と傍記】する事(こと)を禁(きん)じ過酒(くはしゆ)を禁(きん)ず   べし是(これ)を守(まも)らざれば産後(さんご)に必(かな)らず血暈(けつうん)【左に「メマイ」と傍記】し又(また)は産後(さんご)   痿癖(いへき)【左に「アシナヘ」と傍記】の患(うれ)ひあり   産(さん)に臨(のぞ)んで心得(こゝろえ)べき事(こと)あり既(すで)に催(もよほ)しとおぼへば安臥(あんぐわ)【左に「ヤスラカニネ」と傍記】   して腰(こし)をあたゝむべし火気(くわき)のつよきを厭(いと)ふ愈(いよ〳〵)催生(もよう)しと   ならば産所(さんじよ)にかゝり体(たい)【左に「カラタ」と傍記】を正(たゞ)しく心(こゝろ)を静(しづ)かにして時々(とき〳〵)其(その)方(みち)   の薬(くすり)を服(ふく)すべし既(すで)に産(さん)あらば産婆(さんは)【左に「トリアゲバ」と傍記】の挙作(とりあげ)すみて後(のち)   必(かな)らす早(はや)く坐(ざ)を移(うつ)すべからず一二時(いちにとき)許(ばかり)りやはり其儘(そのまま)に 【左頁】   体(たい)を正(たゞ)しく心(こゝろ)を鎮(しづ)めて焼塩(やきしほ)かつをぶしにて少(すこ)しばかり   湯(ゆ)づけ飯(めし)を食(しよく)し能々(よく〳〵)気血(きけつ)の運(めく)りを定(さた)め坐(ざ)を移(うつ)し物(もの)   ごと慎(つゝし)むべし枕(まくら)を高(たか)くすると低(ひき)くするとは産婦(さんふ)の   安(やす)んずるに随(したか)ふべし   産後(さんご)の調護(てうご)【左に「トヽノヘ」と傍記】を専(もつぱ)らとすべし熱飲(ねついん)【左に「アツキユ」と傍記】を禁すべし冷水(れいすい)を   飲(の)む事(こと)最(もつとも)禁(きん)すべし冷水(れいすい)にて手(て)洗(あら)ふ事(こと)三七日(さんしちにち)も禁(きん)す   べし其外(そのほか)飲食(いんしよく)に禁(きん)ずる品(しな)多(おゝ)し数多(あまた)なるがゆへに是(これ)を   略(りやく)す時医(じい)【はやり医】に尋(たづ)ね問(と)ひ飲食(いんしよく)すべし中(なか)にも柿(かき)鰻鱺(うなぎ)を食(しよく)し   忽(たちまち)異変(いへん)を生(しやう)ぜし人(ひと)多(おゝ)し七十日(しちじうにち)も是(これ)を禁(きん)すべし甚(はなはだ)しき   毒(どく)にして世(よ)の人(ひと)心得(こゝろえ)ざる事(こと)あるゆへに是(これ)をしるす