翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

漂流夢物語 - 翻刻

漂流夢物語 - ページ 16

ページ: 16

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【右丁】  亦は小船に乗東紅海中乗廻候処本文之通横巾は四国と中  国との間位にて奥江何程か不知よし此海辺に而大船弐艘造  り有之此船其方共の国江戸といふ処江近年之内に行舟也と云  しとなり 一病人は不及申総而大切に取扱ひ被呉候由飲食手厚亦常々  させる業も無之由に季候は何つも三四月頃の如くにて草木青  緑にて風景よろしき海辺多しと云り 一常食は小麦の粉に而製し候物《割書:長崎に而バン|と云也》此方の飯に同し其外  獣肉《割書:牛羊|豕の類》酒は葡萄酒通例に而其外にも色々佳味のもの数多  有之肴には肉類又鳥類を用ひ何も丸之侭にして蒸して喰ひ 【左丁】  候には小刀にて能ほと宛に切てしたじを付て食ひ候尤獣鳥  ともに腹をぬき其中へ品々野菜を入れ蒸して是を  肉共に食し候由酒会は一盤の上江諸物を並へ銘々前へは  小刀箸【文で示す図】如斯鉤之様なるもの杯等の品を置扨一同江酒を  次候而呑始る前には左右の人とコップ互にかちり〳〵とあて合候て  より呑候これを第一之礼に致候由尤盃遣り取は無之相互に  強合候には当方共一杯つゝつぎ候て其コップをかちりとあて合せて  呑是は此方にて差押へるの盃事と同し事也と云 一米魚類は多く食せす常に食へは毒になるといへり尤米  の飯は振廻の時抔には膳部江必附る事也乍去多くは不附少々也