翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

漂流夢物語 - 翻刻

漂流夢物語 - ページ 19

ページ: 19

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【右丁】  其翌日は大炮小炮其外殊之外よこれ又は損し候物も  有之に付掃除繕ひ等いたし船中一円に洗ひ清め扨酒を呑  上下共休息いたし候由陸戦調練は船の表にて行列に而大  筒小筒順立にて何ん篇もくる〳〵廻り扨大筒を組並へ打払ひ  小筒を組合せ又鑓を入るも船軍に大同小異なるよし加様に  大勢にて調練いたし候板子の下に而は更に障りになる程の音  にはなく書物等よんて他事なく安全として睡眠する者も  ある体也乍併船軍の調練に而大炮連発の時は震動すと云り 一国人猥に血を見ることを忌穢とする故に大罪人に而も縊り殺す  を極最の刑罰として其次は遠島放流する其以下は杖を以て其 【左丁】  罪軽重に依て数の多少ありて是をうち又は普請の役夫に遣ふ  の類也と乍去罪人と云ものは土人には無之多くは万国より渡世  の為に来住する者にありと云 一灸治なし徳兵衛等肩の張たる時艾無之ゆへ紙を揉て是にかへ  灸治するを見て殊之外めつらしかり次第に大勢集り見物せしといふ  《割書:灸の代りには針をうち|又ははつはふ?をする也》薬は多く水薬を用ゆ徳兵衛以下十五人之者江   医者五人付添居り若不快之節は両人の者の外にも大勢立合面々  意存衆議して薬を与へしと云その脈をうかゝふには片手に根  付時計のよふなる物を持て夫江引合せ見るよし 一酒其外のものを買求るにも此方の如く一合二合と小買になり