翻刻
【右丁】
福蔵はともだちのとり
さたをきゝきのどくがり
わがこゝろに何の一もつも
なけれども異こくの
きしつをうけたれば
日本人とは大ちがい
うまれつきはぜひもなしおんをもうけし人々にこゝろの
そこをしら
せんとちうやかん
たんをくだきふとはつまいし
人はこれ万もつのれい
天ちといつたいの人けんにむだな所はない
はづそも〳〵へそははらのしかけをみるために
天ちのうみつけ給ふあななればせい人のまなこ
をもつてはらのうちをのぞきいどうをはじめほひ
しにちがひはなしさてこそしんけつどもな
つげ給ふこう■のぞいてみたるさたもなく
しよやく御あんのへそのあなとは小人のたはこと
とるにたらずぼんにんのまなこではめ
がねてみるにしくはなしとおらんだりうの
くふうのめがねちゑをふるつてこし
らへ出し人をのそかばまづわがあなを
少しお■■のぞきみるにあんに
たがはずはらのからくりすみ
からすみまでみへたる
子曰こうせいおそろ〳〵とは
この福蔵がことなるべし
﹁きん
年めつら
しき
おらんだの
とけい
﹁天もんの
とうぐ又は人身より
火をとるうつわもの
ヱレキテルといふもの
も去(ユ)■不(フ)遠(ス)て
いふめがねもみな
福蔵が父
﹁ヲロト
ユテヱ
スが
さいく
なる
【左丁】
これならきやうこうちつとも
きがねをする事はないぞ
うれしや
とて
ともをよび
よせ
わがはらの
うちを
みせる
みな〳〵これ
にてあんど
するふく蔵
も
うれし
なきに
なきける
こゝろにかくす事
なきを
ふくぞうなく
といふ
事はこのときよりぞ
はじ
まりける
﹁ハヽ
〳〵
〳〵
これは
おからい
これでみんな
がくやがしれた
もふよかろふおれにも
おみせ
﹁ついぞ
なく
事
﹁さてもきめうてからい
■ぼしがかんばんにある
とをりだへんなちゑ
ふくろが
ある
ばかり
ほかになん
にも
きづかい
な
もの
も
ない
よ
﹁なんとくろうじろ
ちゑか〳〵