翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 18

ページ: 18

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「右帖」 神仏も見捨て給ひし残念といとゞ 手足も叶はさり今宵は年の大晦日 当所も浪に漂ひて年をおしめる 者なし年立帰ると我々は古郷に帰る おもいも無く我身を土となして魂飛 行のなるならばたゞ日本に(に)帰らんと皆々 扶をならべけり明ければ申の元旦にて 当所もなしに船の道行〳〵春を 「左帖」 迎けりあわれ地方と松前昆布土産 に積しを思ひだし是幸ひのよろ 昆布と皆々力得たりけり風に随ひ 行舟の向ふ遥に嶋と見へ巳午の方 の地方なる方角しらねど心嬉しく 急(きう)ける風烈くて暫時の内嶋の出崎 に舟を寄せ何国ならんと評定す是は 薩摩が琉球か又は大嶋恵蘇ならんと