翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 19

ページ: 19

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「右帖」 取つても附かぬ評定也夢路に迷ひし 船なれば十方和かちなかりけり目馴ぬ 草木耳馴れぬ鳥の声何レ日本に 土もかるべし殊に真弓の如く大木の 海の中ゟ生ひたるは覚束ながらてん まをおろし元船に鏁(かないかり)を入れ千六百石 乗り捨て山に上りて見れば唐葛 生い茂り網を干たる如也何にもせよ 「左帖」 此嶋影に人里こそはござんなれと【注】 南の方に行て人家を尋廻りけり 久敷喰に立ちしゆへ次第につかれ し人なれば向ひし風に吹戻され 人家と見へしも力なく又二里計ぞ 戻りけり山のたゝすまい磯部の気 色もただならねば嬉しいやら又悲し さはいか成る魔国に流れ来ておそろし 【注:丸朱印「九大図書館 図書」】