翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 20

ページ: 20

翻刻

「右帖」 き者の手にやかゝり浅間鋪死を せん事と思ふ心ぞ博なけれ爰社は 我々が身を捨る所ぞと衣類を着かへ 帯仕替へ最早なき身と極めても肌(はだ)に 守りの刀とも脇指指やら羽織着るやら 皆々浜辺に居並ひて唯亡然と計也 後に伝へて是を聞ば東南の座に 当る南天竺の内にしてホロネヲと云 「左帖」 国とかや何所ゟ人聞きけん程無く集る 其形ちは頭は羅ほつの赤ちゞみ中に も異形の笠をかむり腰に皮をまど ひけり弓たづさへ箭を手挟間には 鉄砲はなつもあり其外にも鑓長刀 鉾の如きを持つも有り其数三百余人 と見へにけり拾五六人我々に追付き物を いへ共聞へねば浜辺に繋(つなぎ)し船に