翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 22

ページ: 22

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「右帖」 近付く松明に見れば異形の数十人 鉄砲たづさへ寝たる所を取囲みかた 先を鑓にて突(つく)もあり脇腹かい なをほぐるもあり身にも少もたゞ ざりければ不思議なりける事也手向 へくともおもへ共七日以来喰たちし ゆへ心も遠く身も疲れ起上ると すれどどふとたをれ無念とおもふ 「左帖」 計也異形の中ゟ拾四五人船よりむばいし 尻切れどんざ持参し手に〳〵帯解き 着せかへたり脇指守り紙入も残る物 なく引たくり砂をけかけて帰りける 慈悲も情も白波の其行方は知れ さりき生た心地はなかりけり起あがり 跡見送りいづれ死するは程近しと 難を恨みん方はなし只夜すから