翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 23

ページ: 23

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「右帖」 念佛して死なば一所と約をしてほの 〴〵明る横雲に東の方と知られたる 山路を見れば高く知る栗の様なる 菓(くだ)物の枝をたわみてなりければ流石 命やかなしくて皆々是をちぎり取 喰するに苦(にが)くしてすいき物也夫ゟ腹 はり張〆胸痛み酒に酔(よう)たる心地して 有れが中にも眼眩(めくら)み打たをるゝ者も 「左帖」 有りなれ共死する者はなし後に聞く に此なり物は臼(うす)に入れて搗(つき)つぶし大井 の渕に入るればうろ葛悉く浮きめぐ るを猟師網を入れて是を取り人間にも 大毒也毒薬変して薬となる少々は 腹に力も出来気分は次第に直りけり 正月始にて来余寒の節なれ共此 所の寒合いは五月頃とぞ覚へけり