翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 26

ページ: 26

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「右帖」 炊きまぜて喰はせゝ也勿論 器(うつは)を一ツに して手 掴(つかみ)みにて喰誠に牛馬を制(せい)し て門の戸を守れば獄屋に同し身の成 果覚束泪かわく間もなくかゝる身の 成り果とは露しらす父母も床敷嘸 待給わん今日は帰るか明日は又知らせも 有やらんと門に彳み嘸やさぞ妹恋し 妻恋し娘恋し兄恋しと其所(そこ)に 「左帖」 七人爰に五人顔と顔とを付合て銘ゝ 国の恋しさを語り尽さぬ起き伏しの 物に紛るゝ日こそなし斯而此家に来り て十四五日にも成りければ土地かわりて 水あしく何とやらん心地勝れさる者 多し五人は煩ふて打伏ける中にも 八次郎は四五日之内に終に息(いき)絶(たえ)た り今年 二十才の若者さへ斯なりけれは四十に余る