翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 27

ページ: 27

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「右帖」 我々は猶も命の頼無く心ぼそくも思 ひけり斯而は済まじと番の者に届ければ 三四人来りて八次郎が死骸(しがい)を菰に包み 舟場を差てかきいだすいかゞや葬し けるかと名残おしくも見送りけるに 船に乗せ漕出し石をくゝりて海の 中へ打入れけり我身も後ちは斯こそ 成るへきと泪押へてかへりけり又其内 「左帖」 に二三日して新七伊三郎両人 同(どう)日に 死シければ斯と番人に告テ今度は我々 葬り申へき迚遥なる磯部の山影に 念頃に社納メけり頼ムべき僧もなければ 皆々念佛をして葬しけり弐時ひと 来りて仕形して云けるは大勢の者一所 には大儀也分ケてかくまい得さすへしと 仁兵衛彦五郎二人をつれ行んと言死