翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 37

ページ: 37

翻刻

「右帖」 けり以前の家に逗留して薪を(ヲ)取り又は 水を汲て三月き計ぞ暮しけり其内に 近所の町並に娵入りと云事有りけり さら〳〵帰国の思ひは無し咄の種共思は ね共/隣家(りんか)と聞て見物す娵に見紛ふ 女三人同道せり左右の肩をぬき顕し 顔には白粉をぬり背中ゟ両の手に(ニ)かけ て様々なる生け花の匂ひ能きを撰(えらび) 「左帖」 ひて是をくわして首元ゟ手の首迠に 附たり花堂を葺に似たり胸には乳隠 し迚着る也髪はつくねてぬりたる櫛を指し 生け花の色々なるを長く切て指かざし 両の肩の当り迠にたれたり足(あし)には沓を ふみて暮六つ時ゟ出浮けり跡先に行 男も有りて箱の物抔持運けり挑燈 を持つ物三四人是は魚の鱗にて張たる