翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

華夷九年録 - 翻刻

華夷九年録 - ページ 38

ページ: 38

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「右帖」 挑燈なれば常にたゝむ事なし南天竺 の内とかや斯而数日送けるに同年の六月初 の頃大船をしつらいソウロクの小湊にぞ着に けり宿の主か案内にて我々二人此舟につれ 行けるいか成る国に行やらんと覚束無く も乗りにけり老若の女八人男二十八人也水 主梶取二十人都合乗り組五十人なり何国 に行共夢心地残りし友の事とへど更に 「左帖」 行えはしれざりき名残おしくも見帰り 〳〵ソウロクの小湊を出にけり女を見れば 枕も上らず泪のかわく隙もなくいか成る 子細か尋ぬれは親をはなし夫に引き分け 遠き国にぞ売に行其人々の心の内 思ひやられて悲しけれ船の喰にはくろ 砂糖黒胡麻の類也斯而日数廿日余りも 過ければ友の幸五郎何とか気分悪敷